こんにちは!あんこゆきです。
「そういえばブログ書いてたよね?どうなった?」と何人かに尋ねられ、
「うっ...どうもなってない...」と言葉に詰まる日々を過ごし、とあることをきっかけに、再度書いてみることにしました笑
今回のテーマは「テンプラ」です。
台湾は昔日本の統治下にあった影響で、現在も「日式料理店」という日本風の食事を提供するお店がたくさんあります。
大戸屋、やよい軒、丸亀製麺、富士そば、のようなチェーン店から、台湾人による個人経営の日式料理店も多々あります。
そこで、個人経営のお店でテンプラを注文しようとした際、割と衝撃を受けたことがあったので紹介したいと思います。
- 日本のテンプラと台湾のティエンブーラとティエンフールォ
- 甜不辣(=黒輪)とは
- 天婦羅とは
- 黒輪とは
- 甜不辣 黑輪 天婦羅の区別に関する他説
- 日本国内における天ぷらの呼称の地域差
- 台湾とテンプラの関係
- まとめと余談
日本のテンプラと台湾のティエンブーラとティエンフールォ
まず、私がテンプラと聞いて思い浮かべるのはこれです。
そう、天麩羅。
そのノリで台湾でテンプラを注文してみると
とか
が出てくるんです!
......さつま揚げ と かまぼこやん
どどど、どういうこと??となり、台湾の友人にたずねたり、調べてみたりしました。
どうやら台湾にはテンプラが二種類あるということがわかりました。
・甜不辣 (ティエンブラ)
・ 天婦羅 (ティエンフールォ)
どちらも日本の「天ぷら」の発音から来ているという説が有力だそうです。
そもそも、天ぷらは16世紀にポルトガル人が日本に油で揚げる料理を伝え、それが統治時代の台湾に伝わりました。
つまり、もともとは日本料理でなかった上に、油で揚げた料理だったら形に関係なく天ぷらだったんですね。
甜不辣(=黒輪)とは
魚のすり身に片栗粉や砂糖、みそなどの調味料を加えて練ったものを揚げたもの、または焼いたものが甜不辣です。
日本の関東で言う、「薩摩揚げ」ですね
台湾の基隆では甜不辣、東港は黒輪(オーレン)と呼ばれ、特に区別のない地域もあります。
天婦羅とは
甜不辣を平たい円形に整形したもの、もしくは日本式の「天ぷら」という説があります。
黒輪とは
先ほどちらっと出てきた黒輪(オーレン)。
日本語の「おでん」から「オーレン」に変化し、閩南語(ビンナン語)に変化したとされています。
甜不辣と同一のものだとする地域もあれば、屋台で売られている日本式のおでんを指す地域もあります。
甜不辣 黑輪 天婦羅の区別に関する他説
その他、形で区別をつけているという説もあります。
三立新聞によるこんなインタビュー動画を文字に起こしてみました。
記者:「甜不辣是什麼形狀?」民眾:「圓扁型。」
記者:「黑輪呢?」民眾:「長的。」
記者:「那天婦羅呢?」民眾:「天婦羅好像也是圓餅的。」
↓
Q. 甜不辣は何か? A. 丸くて平らなもの。
Q. 黒輪は?A. 長いやつ
Q. じゃあ天婦羅は? A. 天婦羅も丸くて平らだな...??
※三立新聞/綜合報導
https://www.setn.com/News.aspx?NewsID=230885
.....台湾の人でもわからないのかもしれない。
ところで
ここに来て、気になることがありませんか?
なぜ台湾では「さつま揚げ」ではなく「テンプラ」という呼び方が広まったのか?という点です。
その理由は、日本国内での呼び方を調査してみると見えてきます
日本国内における天ぷらの呼称の地域差
大きく分けて、関東では「さつま揚げ」西日本は「天ぷら」と呼ばれる傾向があります。
他には...
鹿児島県:つけあげ、つきあげ、ちきあげ、だご
鹿児島県以外の九州:天ぷら
沖縄県:チギアギ
広島県の一部:あげはんぺん
ちなみに「薩摩あげ」の「薩摩」は今の鹿児島県を指すのだけれど、鹿児島では「さつま揚げ」とは呼ばないそう。
不思議だなぁと思ったけれど
確かに、自分の地域の食べ物を地名付きではあんまり呼ばないか。
札幌の人は札幌ラーメンってわざわざ呼ばなさそう。(ごめんなさい、よく知りません。)
おでんを台湾では「関東煮」、日本の関西では「関東炊き」、と呼ぶことがあり、関東では「おでん」と呼ぶのと似ているなと思いました。
台湾とテンプラの関係
古くから九州と台湾は特に密接な関係にありました。
多くの九州人が台湾へ渡ったことから、「さつま揚げ」ではなく「テンプラ」という発音が広まったという説が有力です。
まとめと余談
地理的条件や政治経済の動きによって食べ物の名前まで大きく変わってしまうとは興味深いですね〜
みなさん、台湾へ旅行へ行ってちょっくら日本食食べてみるか〜とテンプラを注文する際は気をつけてくださいね!
旅行で日本食を注文する人は少なそうだけど。。。
物好きな方は、ぜひ食べ比べてみると面白いかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまたお会いしましょう〜〜〜
<参考資料>
https://news.livedoor.com/article/detail/13209051/
https://www.setn.com/News.aspx?NewsID=230885
https://w-foods.com/asia/taiwan/tianbula.html
https://ameblo.jp/sanposuru-wakusei/entry-11496905336.html
http://ryu-tamako.blog.jp/archives/12448410.html
(2019.6.25 アクセス)